訪問看護で多いケアの床ずれ予防とは?
床ずれ予防処置は、寝たきりの時間が長い方に向けた予防処置です。
高齢者で寝たきりだと、皮膚が圧力や摩擦などによってダメージを受けやすくなります。
重症化すると潰瘍になり、治療が難しくなることもあります。
そのため、床ずれ予防処置を行うことで、患者の皮膚を保護し、予防することが重要です。
基本となる対策は体位変換です。
体を定期的に動かして圧力を分散させる必要があります。
特に褥瘡のリスクが高い部位(褥瘡ができやすい部位)を適切なタイミングで移動させることが重要です。
具体的には寝ているときに床面に設置する時間が長いお尻や腰、背中、肩などが対象です。
そういった部分が長時間同じ位置にならないように体位変換をしていきます。
そして適切な寝具の使用も欠かせません。
寝具やクッションなどの使用によって皮膚への圧力を軽減することができます。
硬すぎない、皮膚にやさしい寝具を使用することで、床ずれを予防することができます。
これらは当事業所の理学療法士、作業療法士で福祉用具の評価を行うことと、ベッド上でのリハビリで予防することができます。
あとはしっかりとした食事や水分補給も大事です。
体内からの栄養補給も床ずれ予防には重要です。たんぱく質やビタミン類をバランスよく摂取することで、皮膚の修復や再生が促され、床ずれの予防につながります。
その他、乾燥した皮膚は傷つきやすく、床ずれのリスクが高まりますので、定期的な保湿ケアを行います。
これで皮膚を保護し、健康な状態を維持することができます。
こちらは看護師により、褥瘡等のスキンケアトラブルになっていないか等の観察や、早期発見をすることでリハビリスタッフと連携し福祉用具の再評価を行うなど、チーム医療でのアプローチに力を入れています。
また褥瘡が出来る方は活動量の低下により四肢の拘縮のリスクも高いです。理学療法士、作業療法士による介入で拘縮予防だけでなく、出来る限りご自身で寝返りや体位変換ができるように動作獲得・動作指導、また介助されるご家族様へどうすると腰等に負担がなく介助できるかなどの指導も積極的に行っています。